「ぬくもり通信」 2022年5月号 NO.50
令和4年5月1日 牛久精神保健福祉会発行
令和4年度 ぬくもりの会総会を3年ぶりに開催
4月23日(土)13時30分より、令和4年度「ぬくもりの会」総会が中央生涯学習センター・中講座室で開催されました。
来賓2名の方に出席して頂き、精神保健福祉に対する其々の思いが込められたご祝辞を頂き、家族会の重要性を再認識しました。
総会は、会員数35名の内、出席した一般会員14名に委任状18通を加えて総勢32名の過半数を超える出席(賛助会員は1名の出席)で総会議事が成立、議事に入りました。以下に、遠藤代表の挨拶に続き、来賓の方々から頂きました祝辞を抜粋して掲載します。
遠藤代表挨拶(抜粋)
冒頭、来賓の皆様に出席の感謝を伝え、コロナ禍の影響で2年間総会の開催が中止になり、3年目に開催できましたこと大変喜ばしく思います。
令和3年度は委員3名に減り、運営が危ぶまれていましたが、令和4年度は3名が名乗り出て頂き、会計監査を含めて7名体制になりました。感謝申し上げる次第です。
若い世代はSMSやWEB等で情報を得るためか、家族会に参加しない現状です。80・50続く90・60問題の課題も抱え「精神にも包括」の取組みを一刻も早く進めてもらいたい。それにより訪問看護やアウトリーチが一層進むのではないかと思います。
コロナ、ロシア・ウクライナ戦争など大変な時代ですが、平和な日常が送れる様望みます。
≪来賓の紹介≫
◇ 牛久市保健福祉部 部長 内藤 雪枝 様
◇(一般社団法人)茨城県 精神保健福祉会連合会
会長 兼清 紀郎 様
【議事】
(1)令和3活動報告
(2)令和3会計決算報告
(3)令和3会計監査報告
(4)令和4新委員承認
(5)令和4活動計画案
(6) 令和4年度予算案
以上の6議案は、質問事項もなく、賛成多数で全て可決されました。
【新年度委員】
前年度の委員は、代表・副代表・庶務の3名体制のところ、今年度は3名増員して総勢7名体制になりました。また、3名の共同代表制も承認されました。<敬称略>
・共同代表:遠藤、泉、
板東
・会 計:松橋(T)
・庶 務:松橋(R)、
佐藤(M)
・会計監査:浅野
(続き)
来賓頂きました2名の方に挨拶を頂戴しました。
保健福祉部長 内藤様のご挨拶(抜粋)
冒頭、総会開催のお祝いを伝え、21年間のぬくもりの会、家族会の活動で相談支援への取り組みに感謝しています。
令和2年より福祉部長になり、介護保険から精神保健福祉を担当している。精神保険福祉士の不足に対して職員募集するも応募なしの現状に、皆様には忸怩たる思いをしているものと感じます。コロナの影響で「人と人との繋がりが分断」している現状に対して、IT支援(デジタル推進課を創設)等による改善のやり方を模索している。
通信3月号では会の存続を危惧されておられましたが、役員が増えたのを知り安心しました。健康を重視して交流を続けて欲しい。
県連会長 兼清様のご挨拶(抜粋)
冒頭、総会開催のお祝いを伝え、山口県の出身でその血が流れているため、物事を即断して実行する性格で、茨城県のゆっくり決める県民性に戸惑う事がある。
みんなねっと6月の総会では、会員の意見を収集して反映した医療制度・福祉制度を提案する。内容には、8050・ヤングケアラー・オールドケアラーの問題がある。また、精神疾患者への対応で、欧米では18歳成人迄は社会が育てているが、日本では親の年金で家族が生活の面倒を見ている現実があり、国に福祉政策の提言を訴える。提言するだけでは一向に進まないので、国への強力な働き掛けが必至になる。2万筆の署名をもって医療保護の提言を県委員会に行う。尚、今後取組む提言(日程はみんなねっとの計画で決まる)でも署名活動があるので、家族会の協力をお願いしたい。
茨城県連では、5つのブロック(県北・県央・県西・県南・鹿行)に分けて勉強会や活動を行う予定です。係る問題をしっかりと理解して、会員や一般に説明できる様にして欲しい。高齢者はより多くの人と関りを持ち、楽しく進めることが大事です。
【第二部 講演会】
[テーマ] 親亡きあとを考える
[講 師] 多田 公樹氏(NPO法人ほっとピア)
[出席者] 一般会員14名、賛助会員1名、内藤福祉部長、兼清県連会長
総会後14:55より、来賓2名も参加してくださり、講演・懇談を行いました。以下に内容を抜粋して記載します。
■講演内容の概要
先ず「本人」にとっては、日常生活能力や親亡き後の不安の声がある反面、それらに対する楽観的な声(一人で何とか生活できる、慣れと実行しかない等)があります。
次に「親」にとっては、子供に対する不安(生活力・不安定時の対応etc)、自分自身に対する不安(高齢化による制約etc)、周囲に対する不安(地域や支援者等との関係etc)があり、「支援者」にとっては、本人・親に対しての不安、支援者として必要
に思う事等がある。
そのような漠然とした沢山の課題を3つ
の課題に整理すると、
①お金で困らない準備
②住まいの確保
③日常生活で困ったとき
の対応方法
になり、各々について考えていくと、
①現状を知り、1人になった時の生活費を把握すると共に、将来に渡り手当できるお金(年金・信託他)を把握し、状況により、成年後見制度や日常生活自立支援制度や生活保護等を検討する。
②親が元気な内から探し、体験をしながら自分に合った住まい(グループホーム(共同・単独)など)を決める。
③親がいる間に、支援体制による人との繋がり、地域との繋がり等沢山の人との繋がりが困った時に助けになる。
(近所・訪問看護・就労施設・自治体・
当事者会・家族会・相談支援・社協他)
が考えられますが、
・使える支援サービスを確認して活用する
・支援者との繋がりを見直し、本人が自立できるように背中を押す ことが大切。
■意見
(兼清会長)
・何とかなる、成るようにしかならない。
・親が自分の子に沢山のお金を残す。
→問題のない組織に依頼
→漠然とでは悪用される
・「にも包括」で色々な条件を整えていくことが必要で如何に早く作るかが重要。自分の子供の弱い所を補っていくこと
ができる仕組みが大事。
(内藤部長)
・精神障害の当事者が意思表示できる体制作りが大切。その為に、職員の育成、専門職の活用で、障害の特性に合わせた相談者への説明をしたい。
(遠藤代表)
・今後は具体的な問題「現実に起きている問題や何が知りたいか」を皆さんに聴きながら定例会の中で話し合っていく。
「3月定例会」の報告
今年度最後の定例会が、3月26日(土)に牛久市中央生涯学習センター1F・大講座室にて、
一般会員9名が参加して開催されました。
テーマは前回迄の2回に渡り話し合ってきました「これからの家族会の在り方」について、
今回は来年度の家族会の運営に向けて方針決定することを踏まえて意見交換をしました。
以下に、方針決定した事項と今後の交流会や学習会の要望を抜粋して記載します。
◆会の運営に係る委員体制の案提示<敬称略>
・令和4年度より3名の
共同代表制としたい。
【共同代表】遠藤、泉、
板東
・新規委員を募り委員不
足を解消します。
【会計】松橋(T)
【庶務】松橋(R)、
佐藤(M)
【会計監査】浅野
新規委員の皆様に感謝申し上げます。学び合いながら問題解決に役立て、楽しい会になるようご協力をお願いします。
◆交流会や学習会に関する要望(今までの纏め)
・茶話会やカラオケの集い等を通して、日頃
の疲れを癒し、お互いの交流を深め、何気
ない会話の中での気付きを当事者への対応
に活かすことができる機会をつくる。
・誰もが安心して暮らせる地域社会の在り方
を継続して学びながら、自分の家族と一般
市民やボランティアとの交流を図る。
・医療や福祉に関する知識や生きたノウハウ
等の問題解決に役立つことを学び合う。
・当事者への接し方や対人関係を上手く行え
る様にする対処方法を学び、社会生活技能
を高めることが目的の学習会(SST)を行う。
・現在服薬中の抗精神病薬を評価し、副作用
等について、薬剤師を招いて勉強会を行う。
・発達障害と統合失調症の症状と関係性等に
ついての勉強会を行う。 (次項の参考を参照)
・親亡き後を考え「遺言書」の正しい書き方
を、行政書士の指摘を踏まえた学びを行う。
【参考】発達障害と統合失調症の関係性について
発達障害には3つのタイプ(ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症:コミュニケーションの障害、興味や行動への強いこだわりをもつ)、LD(限局性学習症))があり、統合失調症とよく間違えられて診断されたという話を聞いたことがあります。発達障害は生まれつきの脳の仕組みの違いなので、幼少期からの行動で診断されます。
統合失調症は生まれた後の生活(後天的)により神経回路を統合出来なくなって、ある時点から様々な症状として発症しますが、投薬や心理療法・生活訓練等により回復していく疾患です。発達障害は投薬で治るというものではありません。統合失調症は発症すると言いますが、発達障害は発症ではなく、生まれつきです。
統合失調症とASDの症状は共通点(重なり)が大きいものですが、だからと言って、どちらか一方の診断がはっきりつく場合に両者に適切とされるアプローチをとる努力を怠ってよいわけではなく、治療関係を継続し、経過を丁寧に見ていくことが必要です。そうすることによって、効果的な治療に結びつきます。
発達障害が統合失調症と診断されてしまうと、
投薬で回復を目指すという方向へ促されてしまうわけで、根本がだいぶ変わってきます。「何かが違う!」という直感のようなものを感じた場合は、セカンドオピニオンを使い、何かしらの対処で誤診のままにならないように願いたいものです。
しかし近年の研究では、ASDやADHDなどの発達障害について、その縦断的な経過は非常に多様性が高いことが解ってきています。また、思春期に軽度あるいは一過性の精神症状を認めても、統合失調症に移行する確率は高くないことが解ってきました。
特定の認知・行動上の特徴を持つ方が、障害や疾患と診断されるかどうかは、軽度の方であればある程、社会生活に困難が生じるかどうかで決まる、とういうのが、精神疾患診断の限界でもあり、重要な原則でもあります。時代とともに社会環境や文化が変われば、本人の認知・行動上の特徴である適応状況にも影響して変化し、社会との関係もよりよいものになる可能性があります。
【一人暮らし】の一言メッセージ
月刊「みんなねと4月号」に掲載された特集の
記事から、一人暮らしによってもたらされた効果の一言メッセージを記載しました。(詳しい内容を知りたい方は、役員まで申し出ください)
■親子が振り回されない距離を保つことで、自立に向かうことができた。
■得意なこと(ストレングス)を生かすことで、
独居生活が安定した。
■世帯分離することで、自分のことは自分でで
きるようになった。
■世帯分離で、家族・当事者がそれぞれの道を
進むことができるようになる。
■彼らの力を信じ、それぞれの人生を生きる「生
きる力を伝える」ことを応援(家族会)。